「メルカリ」の企画・開発・運用でフリマアプリ業界を牽引する株式会社メルカリ様(以下、メルカリ)。アメリカにも拠点を広げ、グローバルに事業を展開中です。
その人事関連を担う部署「People & Culture」において、「ITシステムを有効活用した業務効率化」をトライアンフが担うこととなりました。
「People & Culture」の中でも、人事データ分析やサーベイの実施、採用管理のDX推進など、働く環境の改善を目指してさまざまな試みが行われている部門が「HR Data Management」。こちらでは、データの集計・クレンジング、定常業務作業に膨大な工数が割かれてしまう、という悩みを抱えていました。
取引が始まった2020年1月から2022年6月現在に至るまで、トライアンフが取り組んだサービスにより、どのような効果を実感されているのでしょうか。「People & Culture」の「HR Data Management」でマネジメント業務を行う田中真也様(以下、田中)と、サーベイの運用・企画を担当する江藤真弥様(以下、江藤)にお話を伺いました。
<目次>
- 1.「人事システム導入に向け、柔軟に対応できる人材を…」と求めたのが始まり
2.組織サーベイも適切に効率化。オペレーション改善を期待する声が続々と
3.組織の改善に向けて、トライアンフとともにあらゆるチャレンジを試みるように
4.グローバル、かつ変化が速いIT業界。人事の「効率化」で組織を支えたい
「人事システム導入に向け、柔軟に対応できる人材を…」と求めたのが始まり
―2020年にトライアンフとの取引がスタート。当時の課題や、ご依頼の経緯などを改めてお聞かせください。
田中:私たちが所属する「HR Data Management」は、人事データの分析・提供、データを保管するインフラの構築、分析ツールとなるダッシュボードの運用など、幅広い領域を担当しています。
「People & Culture」内の「HR Data Management」でマネジメントを行う田中様
トライアンフと取引を開始したきっかけは、2020年に導入した人事基幹システム「Workday」です。この導入プロジェクトにおいて、設計やドキュメンテーションを推進していただくことになり、非常に助けられました。
そこでの実績もあり、別の大きな課題である「採用管理の効率化」にも着手いただくことになりました。これまで私たちが行ってきた採用管理は、表計算ソフトの関数を地道に使う、いわばレガシーの詰まったアナログな方法。それを“秘伝のタレ”のように長年にわたり蓄積していたため、担当者間の引き継ぎもままならない状況でした。エラー対応も多く、まさにカオスだったのです。
そこで、安定した採用管理の仕組みを構築するプログラミングスキルを兼ね備え、かつ人事の知識にも長けた人材を探していました。こうして出会ったのが、トライアンフの櫛間さんだったのです。
採用について感じていた課題点
- ・人事関連のITシステムについて、リテラシーを持って運用・改善できる人材が社内にいない
- ・システム運用に多大な工数が割かれ、企画などに手が回らない状況を改善したい
- ・困りごとに対し、“こんなことができれば”という改善アイデアはあっても、システムを考案・実装・運用・改善する技術がない
―「採用管理」におけるトライアンフの業務には、どのような印象を抱かれましたか?
田中:アナログな方法で続けてきた社内の状況をよく理解してくださり、柔軟に対応していただいた印象です。採用管理のロジックやオペレーションを一つひとつ整理し、常に質の高い管理能力を発揮していただきました。メルカリが抱える事情を把握し、お願いしていること以上の業務に対応してくださったのも印象的でしたね。
組織サーベイも適切に効率化。オペレーション改善を期待する声が続々と
―現在は、採用管理ツールの保守、Workdayの業務効率化などに加え、サーベイの運用も担当させていただいています。ご利用の感想はいかがでしょうか。
田中:Workday導入以降も、チームを超えて複数のプロジェクトに関わっていただきました。「ニーズを汲み取ったうえでベストな方法を提案してくれる」「対応が柔軟」など社内メンバーからの評判もすごく良いですね。その一例が「サーベイ」の運用の効率化です。
江藤:私たちが行っているサーベイは、従業員や組織の状態をデータで可視化するために、従業員向けにお送りしています。ただ、弊社の社員だけではリソース不足ということもあり、運用をするだけで精一杯。企画や改善まで踏み出せないというのが正直なところでした。
櫛間さんと同じくトライアンフのKristieさんが運用を担ってくれてからは、サーベイ結果の分析やデータ活用方法に対して注力できるようになりました。櫛間さんやKristieさんには運用そのものだけではなく、オーナーシップをもって効率化・標準化を進めていただきました。
「People & Culture」内の「HR Data Management」でサーベイを担当する江藤様
―トライアンフにサーベイ運用をアウトソーシングすることは、どのようなメリットがあると感じますか?
江藤:グループ会社の『メルペイ』において、従業員の会社に対する満足度を調査する「組織サーベイ」の全体フローを一緒に見直したことがあります。自動化できる作業を適切に見極め、月に約40時間を費やしていたサーベイの運用作業時間を、約5時間に短縮することに成功。工数や人的ミスの削減につながりました。
セキュリティ面に支障のないように、最適に自動化できる工程を導き出せたのは、トライアンフの知見があったからこそだと思っています。
組織の改善に向けて、トライアンフとともにあらゆるチャレンジを試みるように
-オペレーション業務の効率化を行った結果、社内ではどのような変化が生まれましたか。
江藤:サーベイでは設問内容によって従業員が答えやすくなったり、人事部門や経営層が対応できる改善策が変わったりします。これまでは運用で精一杯で根本の改善まで手が出せなかったのですが、運用フローが効率化されたことで、企画や活用などに注力できるようになりました。
ほかにも、グループ内の事業会社で「サーベイで組織改善をしたい」という声が挙がった時に、その会社のニーズに合わせたサーベイ運用を行ったこともあります。業務改善だけではなく、新たなチャレンジができている実感があります。
田中:2022年にも人事発令に関するオペレーションの効率化をトライアンフさんと一緒に行いました。システムによる仕組み化・自動化やドキュメンテーション化を推進することで、現場からは「工数が5分の1になった」といった感謝の声が届いています。また、工数が減ることで人的ミスも大幅に削減できました。
各部署の担当者がシステムの作業に追われることなく、本来やりたい業務に尽力できるようになったのは大きな変化だと思います。
トライアンフのアウトソーシングで感じた効果
- ・各システムの整理、改善など運用全般をアウトソーシングし、社内では企画や分析、新たなチャレンジに対して時間が割けるようになった
- ・システムにより作業を自動化することで、人的工数やミスを大幅に削減できた
- ・各部署のニーズや意向を汲み取り、それに合わせた最適なシステムを構築・実装・運用できた
グローバル、かつ変化が速いIT業界。人事の「効率化」で組織を支えたい
今回の取材はオンラインにて実施しました
-今後、トライアンフに期待していることや展望があればお聞かせください。
田中:実は櫛間さんとの連絡はオンラインが多く、二年越しに最近はじめてお会いしました。にもかかわらず、いつも期待以上のアウトプットを出してくれます。ぜひ今後も引き続き、担当をお願いしたいと思っています。
江藤:人事のなかでも私たちの扱う情報はセンシティブで、管理には特に注意が必要です。だからこそ信頼できるトライアンフにお願いしています。
田中:今後、組織のグローバル化が進むことで、バイリンガルの方へのアウトソーシング依頼も増えていくのではないかと思っています。
江藤:また、業界はプロダクト変化のスピードが速く、組織の成長スピードも速いです。そのため人事にかかる負担も比例して大きくなっています。“人事がどれだけ効率的に働けるか”。そこを支えるのが私たちのチームの役割です。そのパートナーとして、今後もぜひトライアンフに一緒に走っていただきたいですね。
市場やニーズの変化に対応し、より現場に密着した「伴走」を
今回のインタビューでは、メルカリ様より「業界や企業への理解が深く、豊富なIT技術と人事の知識を持っているからこそ信頼できる」と、ご評価いただきました。
トライアンフの強みは、決められた業務の遂行やオペレーションだけではなく、常にお客様が求める「課題解決」の実現に向けて、寄り添い続けること。今後も、より良いパートナーとしてさらなる信頼関係を築き、一貫したアウトソーシングでサポートしてまいります。