―トライアンフへのアウトソーシングを決定された当時、抱えておられた課題をお聞かせください。

岩間：2年ほど前、コロナ禍で組織のスリム化・効率化を行う局面を迎え、インソースで行っていた給与計算などのアドミ業務をアウトソースすることになりました。単に人員的な問題解決にとどまらず、属人的な仕事のやり方からハイクオリティを常に担保できるアウトソーシングを検討することになったんです。

もともと、給与計算などの業務を1人の社員が専任で担うことにはリスクを感じていました。その社員が怪我や急病などで休むことになった場合に、業務がストップしてしまう可能性がありますからね。このタイミングで仕組みを一から設計・構築しようと考えた結果、外部の方の専門的な力を借りるのが最善策だと決断するに至ったというわけです。

人事労務について感じていた課題点

・安定かつハイクオリティな労務管理を維持したい
・データ管理が煩雑なので、仕組みを一から設計・構築したい
・怪我など不測の事態があることを考えると、給与業務を1人の社員に任せるのはリスクがある

―数社の候補のなかから、アウトソーシング先をトライアンフに決められたのはなぜでしょうか。

岩間：委託できるサービスの範囲があらかじめ決められている会社が多いなか、私たちのニーズや希望に誠実に応えようと、あらゆるサービス内容を提案してくださったのが、トライアンフでした。

給与計算などの業務だけではなく、「社員からの問い合わせに応える窓口がほしい」という要望にも、すぐに対応してくださったんです。“戦略的パートナー”としての役割を担ってほしいという、弊社の意向をくみ取ってくださったことが、一番の決め手ですね。トライアンフのこれまでの豊富な経験から、「私たちにはない視点でいろいろなことを提案していただけるのではないか」と感じました。

また、給与データに関連する会計処理に必要な仕訳データの作成・管理など、人事部だけではなく経理部など、他部署の業務にもつながる業務を含めて対応いただいています。こうしたデータの管理能力の高さも、トライアンフを選んだ理由の一つですね。

―現在は給与計算をはじめ、社員の窓口業務、各種証明書の手続きなど人事労務全般を担当させていただいています。ご利用の感想はいかがでしょうか。

岩間：お取引開始から現在に至るまで、質の高いサービスにとても満足しています。人事部が抱えていた不安を、すべて払拭してくださいました。

トライアンフは基本的に、「何でもドンと来い！」というスタンスですよね。最初は給与計算、社会保険の手続き、勤怠の締め作業、社員の窓口業務の委託から始めて、その後に確定拠出年金の手続き、マイナンバー管理、健康診断の案内・補助費精算窓口、各種証明書の発行まで追加依頼しました。月に一度打ち合わせを行いながら、私たちの希望に“フル”に対応してくれています。

また、労務関連の法律は改正されることがあるだけではなく、エールフランスKLMの社員はフランス、オランダなど多国籍、また家族構成もさまざまです。それぞれ福利厚生の内容も大きく異なるため、所得税や手当などの支払いに関するシミュレーションを行い、会社や各社員にとってのベストソリューションを迅速に提示してくれる点は本当に助かっています。

―社員の皆様からの評価はいかがでしょうか？

岩間：社員からも、トライアンフとのコミュニケーションは非常に満足度が高いと聞いています。社員の窓口業務は完全リモートですが、レスポンスが早く、その内容が的確であることが評価を得ているポイントですね。社員はこれまで私たち人事部に連絡していたのと同じように、今はためらいなく自然とトライアンフに問い合わせができていると思いますよ。

また、オンライン化した年末調整や企業年金など「やり方が分からない」という声が多い業務では、「Q&A」をあらかじめ用意するなど、きめ細やかな対応をしてくださったことにより、手続きが行いやすくなりました。

それから、中でも印象に残っているのは、怪我で休業した社員へのさまざまなサポートです。自分や家族のことを思うと休業中の不安は多いもの。そうした場面で、福利厚生を受けるために必要な病院や会社への手続きなど、私たちに代わってトライアンフは懇切丁寧に対応をしてくれました。その社員と家族の方からは、「本当に助かった」と声が届いています。

―「仕組みを一から設計・構築したい」というご希望は実現できたでしょうか？

岩間：給与などのデータを自社で管理していたときは、属人的かつ煩雑で大変リスクのある管理体制でした。トライアンフに委託してからは、どのようにデータを管理するとよいのか、安全に社内共有するための仕組みも教えていただきました。

また、自社だけではなかなか進められない「電子化」にも力を貸していただきました。例えば、もともと使用していた勤怠システムを継続して活用しながら、給与明細の機能を統合させたことでツールを一本化し、社員にとってアクセスしやすい環境を作ることができました。

一方で、新しいことを導入するときには、「従来のままがいい」という社員の声も多少あるものです。給与計算の業務をアウトソーシングすることになったばかりの頃は、困惑した社員もいたかもしれません。しかし、そうした社員も実際にサービスを体験し、快適に効率よく業務に取り組めるようになったことで、今では不満一つなく納得している様子。きちんとしたサービスレベルを提供していただくと、社内のコンセンサスはスムーズに得られるんだなと実感しましたね。

人事部としても、データの流れやシステムをフローチャートなどで“見える化”していただいたことで業務を安心してお任せできましたし、社員が提出する書類ややるべきことも丁寧にリストにまとめてくださり、スムーズな導入への道筋もしっかりと組み立ててくださいました。

―ほかに、人事労務のフルアウトソーシングを行った結果、社内で生まれた変化を教えてください。

岩間：河本さんをはじめ、担当チームの皆さんはいつも、私たちの意図をすぐ汲み取ってくださり、アクションも早い。社内事情も理解したうえで、最適な提案をしてくれます。

もしも自社のみで同じように業務を担当するとなると、年末調整など業務が集中する時期は作業に追われてしまい、戦略的な業務ができなくなったり、他の業務が滞ったりしがち。トライアンフの抜群のチームワークにお任せすることで、対応の早さ、丁寧さ、的確さがいつも維持されています。

また、トライアンフを信頼するあまり、今ではトライアンフのことをアウトソーシング先ではなく“人事の熊本支店”という感覚を持つ社員もいるほど。その一方で、必要な提出書類については「トライアンフ様にお預けしなくては！」とほどよい緊張感があるようで、以前に比べて提出の締め切りが守られるようになりましたね(笑)。

トライアンフのアウトソーシングで感じた効果

・社内共有や電子化などの新システムを導入し、業務効率化が進んだ
・福利厚生がベストな形で提供でき、社員がより安心して働けるようになった
・人事部だけではなく他部署の社員も、労務手続きについての煩わしさや不安が消えた

－今後、トライアンフに期待していることや展望があればお聞かせください。

岩間：トライアンフはビジネスパートナーであり、私たちにとっては「熊本にエールフランスKLMの人事部を開設した」という思いです。今後もお互いに意見を出し合い、社員がより気持ちよく安心して働き続けられるよう、課題に対して解決方法を積極的に提案していただきたいです。

また、私たちの人事部は、韓国とニューカレドニアの拠点に勤める社員も対応範囲。英語での窓口対応についても、アウトソーシングがさらに進むことを期待しています。これは各拠点に勤める社員の理解を得てから進める必要があるので、すぐには難しいかもしれません。ですが、そういうステージが来れば、ぜひお願いしたいと思っています。

今回のインタビューでは、エールフランスKLM様から「希望したことすべてに応えてくれる」「期待以上のことをしてくれる」という評価をいただきました。

トライアンフでは、人事全般を対象としてソリューション提供することで、問題の本質をとらえ、お客様が求める状態に導く「広範」な対応力を強みの一つとしています。これからも、必要なものが「フル」でアウトソースができ、問題解決に一緒に取り組める戦略的パートナーとして邁進してまいります。