Case study

今思えば、
「事務屋」でした。
「戦略人事」へ
歩み出しています。

岡本株式会社様

岡本株式会社

採用や人材育成を指導してもらえるコンサルタントは、いないだろうか。

時代の変化に合わせて会社を変えていくために、採用を変えたい。育成を変えたい。組織を変えていきたい。そうは言っても、どうやって変えていけばいいのだろう?そんな悩みを抱える企業や人事部はとても多いのではないだろうか。今回ご紹介する岡本株式会社様も、まさにその1社だった。67年の歴史を誇る靴下の老舗メーカーである同社とトライアンフの出会いは、2011年の冬のこと。当時を振り返り、人事部の皆さんはこう語る。
「人事コンサルタントを探していたんです。当社は、営業部隊は強いけれど管理部門が弱い。古いタイプの組織の典型でした。そろそろ組織力の強化に着手しないと、時代の変化に対応できなくなる。そんなとき、樋口さんの本を読み、セミナーに出たんです。この人、この会社と一緒に採用や人材育成、そして組織を変えていきたいと思いました。」
その熱意に応えようと、樋口自らが担当することに。そこから約3年に亘る岡本の組織改革プロジェクトが始まった。

もう、ミスマッチを起こさない。我流採用からの脱却。

まず最初に取り組んだのが、採用活動の見直しだった。
「それまでは新入社員が新入社員研修を終えて現場に配属されると、しばしば『何でこんな人材を採用したんだ?』と現場から不満の声が上がる、現場の求める人材とのミスマッチが起きていたんです。その原因は、完全に我流な採用方法にあることは自覚していました。そこで、まずは求める人材を採用できるプロの手法を、基礎から教えていただいたんです。」
人材要件の定義、面接の仕方、人物の見極め。一つひとつを人事部の皆さんと樋口で何度も議論を重ねながら変えていった。これまで「素直な心を持ち、誠実でチャレンジ意欲があり、骨太な人材」という抽象的だった人材要件を、現場のモデル社員のインタビューなどを通じて行動様式で具体化。単に「良い人材」ではなく「岡本にとって良い人材」を再定義した。なかでも目に見える変化があったのが面接だった。
「お恥ずかしい話、これまでの面接では学生が会議室に入って挨拶しても、面接官は座ったまま対応。その後も、まだ打ち解けていないのに家族のことなどプライベートな質問をして、学生を引かせてしまう。その結果、人物理解が深まる面接ができませんでした。樋口さんにお願いした面接官トレーニングでは『学生=お客様』という意識づけからスタート。履歴書をなぞるような表面的な質問をなくし、学生の一番興味が高そうな部分に集中して突っ込んで見抜く面接手法も学びました。そうすることで学生からの印象は格段に上がり、会話が弾むように。人物理解も大きく深まった。見極めにも自信がつきました。」
その結果、内定者への役員の納得感も例年以上に。入社し、現場配属後も不満の声はほとんど聞こえなくなり、「我流採用」を抜け出し、採用レベルが高まった。

会社史上初、約60人の役職者全員参加の研修。

その後、新入社員の受け入れ体制の見直しにも着手した。
「『育てる文化』をこの会社に根付かせたいと思っていました。これまでは『人を育てて現場に送り込むのは、人事部の仕事。現場の仕事ではない。』『目の前の予算達成が第一で、部下の育成は二の次。』という認識が強かった。時代・環境が大きく変わって人が育ちにくくなったと感じていました。現場の管理職に、新しい人を受け入れ、育成する大切さを知ってもらいたかったんです。」
そこで実施したのが、全役職者およそ60人を巻き込んだ管理職研修。1日半、人材育成についてとことんディスカッションするワークショップ型。ここまで大規模な研修はほとんど初だったとのこと。
「休日の土曜日に研修を行ったので、最初は休みがつぶれて不機嫌そうな社員たちもいました。でも、終わってみると『ほんまよかったわー』『またやってや!』と喜ぶ管理職が多かった。やってよかった。ここから人が育つ文化に生まれかわると実感しました。」

「何より、私たち人事部がいちばん変わりました」

「採用変革活動の見直し、新人の受け入れ体制の構築見直し。そしてその後、次世代リーダー育成プロジェクトも発足させました。20人の中堅層を対象に次の企業戦略を立案するアクション・ラーニング型の研修。8ヶ月間におよぶものでした。これは樋口さんが離れた今でも委員会という形で続いています。トライアンフさんと過ごした3年で、会社は少しずつ変わりつつあります。でも、何より変わったのは、私たち人事部ですね。」
「以前の私たちは、作業をこなすだけ、現場の顔色を伺うだけのいわば『事務屋』でした。そんな私たちを、樋口さんは遠慮せずにズバズバ指摘してくれた(笑)。そのおかげで、他部署とのコミュニケーションやディスカッションが活発になり、以前よりも高く広い目線で会社と組織を見られるようになった。『戦略人事』に向かって少しずつ歩みだしていると感じています。」
岡本様のプロジェクトを、樋口はこう振り返る。
「初めて会社の皆さんにお会いしたときの感想は、皆さんすごく真面目で優秀だということ。でも、目の前の事に一生懸命になるあまり会社と組織の未来への関心は少し薄いのかな、と感じました。だから、私は劇薬になることにしたんです。強い刺激を与えることで、岡本の皆さんを活性化し、ポテンシャルを引き出そうと、3年間、毎月何度も足を運んだ。その度に、皆さんの変化を感じられたことが本当にうれしかった。私のコンサルタント人生でいちばん情熱を注げた仕事かもしれませんね。今後、人事部の皆さんが担う役割はますます大きくなっていくものと思います。油断すると組織はすぐ停滞し、過去の形に戻ってしまうもの。ぜひリーダーとして、岡本様の成長を引っ張り続けてほしいと思います。

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